New Food Industry 2018年 3月号

総 論

オメガ3系多価不飽和脂肪酸の作用を再考する(2)
心血管イベントにおけるオメガ3系多価不飽和脂肪酸の効果
Reconsideration of the Effects of Omega-3 Polyunsaturated Fatty Acids (2)
The Effects of Omega-3 Polyunsaturated Fatty Acids on Cardiovascular Events

相良 英憲(SAGARA Hidenori),城ヶ瀧 里奈(JYOUGATAKI Rina)
髙橋 徹多(TAKAHASHI Tetta),石田 智美(ISHIDA Tomomi)

Abstract
 Omega-3 polyunsaturated fatty acids have been shown to decrease the incidence of cardiovascular events, as represented by ischemic heart disease, in conventional epidemiological studies. In addition to their effects on ischemic heart disease, omega-3 polyunsaturated fatty acids are believed to exhibit actions including exhibit triglyceride-lowering, plaque-stabilizing, antiarrhythmic, anti-inflammatory, platelet aggregation-suppressing and autonomic nerve-regulating effects, and it is believed that these effects act together in a compound manner to exhibit a protective effect on the cardiovascular system. This paper outlines the relation between omega-3 polyunsaturated fatty acids and cardiovascular events.

要旨
 オメガ3系多価不飽和脂肪酸は,これまでの疫学調査により虚血性心疾患に代表される心血管イベントの発症頻度を減少させる効果が明らかにされている。オメガ3系多価不飽和脂肪酸は虚血性心疾患に対する効果の他に,中性脂肪低下作用,プラーク安定化作用,抗不整脈作用,抗炎症作用,血小板凝集抑制作用,自律神経調節作用などの多面的効果を有すると考えられており,これらの効果が複合的に関与して心血管系に保護的に作用すると考えられる。本稿では,オメガ3系多価不飽和脂肪酸と心血管イベントの関連について概説する。

霊芝菌糸体培養培地抽出物(MAK)の肥満細胞の脱顆粒抑制による抗アレルギー効果
Anti-allergic effects of a water-soluble extract from culture medium of
Ganoderma lucidum mycelia (MAK) by suppression of degranulation on mast cells

小早川 幸子(KOHAYAKAWA Sachiko),神内 伸也(KAMIUCHI Shinya),田口 雄也(TAGUCHI Yuya),
立野 良治(TATENO Yoshiharu),岩田 直洋(IWATA Naohiro),飯塚 博(IIZUKA Hiroshi),
日比野 康英(HIBINO Yasuhide)

Abstract
 Type 1 allergies such as food allergies, cause symptoms by binding IgE antibodies against antigens to mast cells, inducing degranulation of mast cells and releasing chemical mediators such as histamine and leukotrienes. The water-soluble extract of Ganoderma lucidum mycelia (MAK), which is commercially available as a nutritional supplement, was prepared from a solid medium composed of bagasse and rice bran overgrown with Ganoderma lucidum mycelia. MAK has been shown to have antioxidant, cholesterol-lowering, antiviral, hypoglycemic, immunostimulatory and antitumor activities. However, the effect of MAK on IgE-mediated allergic responses has not been reported. We investigated the anti-allergic effect of MAK using rat RBL-2H3 mast cells. MAK suppressed the release of β-hexosaminidase from RBL-2H3 mast cells. This IC50 was 1030 μg/mL. In addition, MAK inhibited hyaluronidase activity and showed inhibitory activity of 95.0% at MAK 10 mg/mL. These results indicate that MAK shows anti-allergic effects by suppression of degranulation in combination.

要旨
 近年,アレルギー性疾患の罹患者は増加傾向にあるが,食物アレルギーや花粉症などのⅠ型アレルギー患者に対する治療法は確立されていない。Ⅰ型アレルギーの発症を抑えるためには,肥満細胞からの脱顆粒を抑制することが重要であり,様々な食品成分について検討されている。我々は,健康食品である霊芝菌糸体培養培地抽出物(MAK)の脱顆粒抑制作用およびヒアルロニダーゼ阻害活性について,ラットRBL-2H3肥満細胞を用いて検討しその有効性を検討した。MAKは,RBL-2H3肥満細胞からのβ-ヘキソサミニダーゼの放出を抑制し,その50%阻害濃度は1030 μg/mLであった。さらに,ヒアルロニダーゼ活性に対しては,10 mg/mLで95.0%の阻害を示した。
 これらの結果は,MAKが脱顆粒抑制による抗アレルギー効果を示唆するものであり,MAKがⅠ型アレルギーに対して有効であると考えられる。

乳酸発酵工程の数値化に関する試み
-多様な発酵曲線の相互比較を可能にする手法の開発-

豊嶋 瑠美子(TOYOSHIMA Rumiko),秋山 美展(AKIYAMA Yoshinobu)

 発酵乳等の製造においては,発酵工程の工程管理指標として発酵乳の酸度測定がなされる。酸度を経時的に測定することによって酸度-時間曲線が得られるが,この曲線は用いる乳酸菌種,発酵温度,基質濃度等の種々の要因によって異なった曲線になることが知られている。そのため,発酵工程を管理するために発酵条件ごとに酸度-時間曲線を求める必要がある。そこで,酸度-時間曲線の特徴を数値化し,一元的なパラメータで表現することが出来れば発酵の進行を予測しプロセスを最適化するのに有効であると考えられる。一般に乳酸菌の増殖過程は,誘導期,対数増殖期,定常期に分けることができる。これらの過程の開始期および終了期と対数増殖期の速度(発酵速度)は乳酸発酵工程における重要なパラメータとなる。これらのパラメータを一元的な手法で表すことができれば様々な発酵曲線の相互比較が可能となる。
 われわれは,酸度-時間曲線の微分解析によって乳酸発酵工程を一元的なパラメータで表現できる可能性を見出した。この手法を用いれば任意時間における到達酸度の推定や発酵温度を連続的に変える温度可変発酵などの複雑な発酵工程の設計が容易になるものと考えられる。日本の発酵乳市場では健康志向の高まりを背景として,発酵乳に一般的な栄養素摂取や整腸作用を期待するだけでなく,新規機能性を付与した発酵乳の研究開発が進んでいる。本稿で紹介する酸度-時間曲線の一元的なパラメータを基にして,多様な発酵パターンを示す複数の乳酸菌を用いた多段階温度発酵法を導入することが可能となり,官能特性や生理機能性の高い発酵素材の開発等にも資するのではないかと考えている。

培養による毒素産生型アスペルギルス属かびの検出法
-ジクロルボス-アンモニア蒸気法 (DV-AM法)

久城 真代(KUSHIRO Masayo),矢部 希見子(YABE Kimiko)

 かびが産生する二次代謝産物の中には,抗生物質のように有用なものもある半面,人畜に健康被害を及ぼすものも知られており,後者は総称してかび毒(マイコトキシン)とよばれている。海外の調査によると,世界の穀物の四分の一は,かび毒汚染の害を受けて廃棄されている。これまで,300種以上のかび毒が報告されてきているが,食品安全に関連するかび毒の数は限られており,主要なかび毒は,3種類のかび:アスペルギルス属,ペニシリウム属,フザリウム属によって産生されることが知られている。
 かび毒の中でもアスペルギルス属菌が産生するアフラトキシン(AF)は,強力な急性毒性を有し,天然物の中で最も発がん性が強いことから,多くの国で穀物を含めた食品中の規制値が設定されている。もともとAFは,1960年に英国で七面鳥大量死の原因物質として発見されたが,わが国でも2008年にはAF汚染したミニマムアクセス米の転売事件でAFが社会問題化したほか,2011年に試験圃場で栽培された国産米の一部から規制値を超えるAFが検出された。AFは安定な低分子で,いったん農作物がAFで汚染されると除去もしくは無毒化することは非常に困難なため,初発のAF産生菌の農作物への付着によるAF汚染発生を制御することが必要である。これまで,熱帯〜亜熱帯圃場の土壌に生息するAspergillus flavusおよびAsprgillus parasiticusに属する菌の一部のAF産生菌が汚染源といわれてきたが,近年の地球規模での気象変動による産生菌の分布域の変動が懸念されており,AF産生菌の簡便かつ高感度な判別法の開発が待たれている。
 一方,わが国で発酵に使われる黄麹菌(Aspergillus oryzae)は,A. flavusと同じくアスペルギルス属に属し,分類学上非常に近縁であるが,家畜化された菌で,1400年を超える食履歴が有り,FDAよりGRAS(Generally Recognized As Safe)認証を与えられている。

浮遊糸状菌類の分布調査を寒冷地農業に生かす試み その2
旭川・留萌地域に分布する灰色カビの薬剤感受性

富樫 巌(TOGASHI Iwao),本多 信治(HONDA Shinji),
福田 拓巳(FUKUDA Takumi),寄谷 明香(YOSETANI Sayaka)

 前報1)で著者らは,旭川市郊外(田園地帯)の園芸栽培施設における灰色かび病対策である農業用殺菌剤の経験的選定手法に疑問を抱き,該当地域の環境微生物負荷(広義のバイオバーデン:ボトリチス属菌の薬剤感受性を把握する)を調査・分析し,効果的な殺菌剤を選定する「アイデア」と「その試み」を紹介した。
 すなわち,2006~2008年の3年間に調査地域から分離した73菌株のボトリチス属菌(灰色かび病菌)の36%に当たる26菌株が,市販の農業用殺菌剤のTM水和剤(主成分:チオファネートメチル70.0%含有)やRo水和剤(同:イプロジオン50.0%含有)を0.05%(w/v)含むポテトデキストロース寒天(PDA)平板培地上で成長した。一例には過ぎないが,任意に選抜・供試した4菌株のボトリチス属菌は TM水和剤,Ro水和剤,Be(同:ベノミル50.0%含有),およびBc(同:イミノクタジンアルベシル酸塩40.0%含有)に対してレベルの差はあるものの非感受性を示すものが多く,4菌株の防除にはGe(同:ジエトフェノンカルブ12.5% + チオファネートメチル52.5%含有)が効果的であった。また,0.1%(w/v)濃度のTM水和剤やRo水和剤を添加したPDA平板培地をエアーサンプラーに組み込んで空中浮遊糸状菌を採取した場合,コントロールPDA平板培地の場合に匹敵する多数のコロニーを形成するケースも見られた。サンプリング時期に関係なく空中浮遊糸状菌の菌相についてはクラドスポリウム属菌が優勢種であり,分離・検定した同属菌株がTM水和剤やRo水和剤に耐性を示した。
 以上の原因として,農業活動(農業用殺菌剤の利用)の積み重ねが調査地域に分布する空中浮遊糸状菌に影響を及ぼしている可能性が考えられた。この推察がまとを得たものであれば,農業用殺菌剤以外のもの,例えば医療分野で皮膚や器材の消毒などに使用される第4アンモニウム塩などの殺菌剤に対する空中浮遊糸状菌の感受性に興味が湧く。そこで,調査地域を拡大して,「市街地」の旭川市中心部,そして「田園地帯」の旭川市郊外(一部,近隣自治体含む),さらに日本海に面した「水産および水産加工業」がある留萌管内沿岸部の3地域で,空中浮遊糸状菌の調査・分析を行うこととした。
 具体的には,コントロールPDA培地,そして農業用殺菌剤のTM水和剤および第4アンモニウム系殺菌剤のOS(主成分:塩化ベンザルコニウム10%(w/v)含有)を添加した両PDA培地に発現する生菌数や菌相を観察した。さらに,農業に影響を及ぼす植物病原性糸状菌として前報と同様にボトリチス属菌に注目し,3地域での検出状況や農業用殺菌剤に対して非感受性を示す割合を観察した。

製品解説
オリーブ葉抽出物オレアノール-55の機能性について

古山 啓介(FURUYAMA Keisuke),中村 裕道(NAKAMURA Hiromichi),渡辺 剛(WATANABE Tsuyoshi)

 近年,健康的な食習慣への関心が高まっている。中でも地中海食はメタボリックシンドロームや心血管疾患などに対する効果が期待され,2010年にはユネスコの世界無形文化遺産に登録されている。地中海食では伝統的にオリーブ油が使用され,オリーブは地中海地方の人々にとって最も古く,重要な栽培植物であった。一方,オリーブの葉は古くから薬用として用いられ,最近の研究でセコイリドイド配糖体,トリテルペン,フェノール化合物,フラボノイド等の化合物が同定され,それらの生理活性が多数報告されている。当社ではこのトリテルペンに着目し,オレアノール酸(OA)を主成分としたオリーブ葉抽出物「オレアノール-55」を開発した。本稿ではOAの機能性を中心に「オレアノール-55」の紹介をしたい。

ベジタリアンの健康・栄養学

第3章 アドベンチストと他者のがんの割合

ゲーリー E. フレーザー(Gary E.Fraser),訳:山路 明俊(Akitoshi Yamaji)

 がんは,基本的には,細胞増殖と部位の調節機構の傷害である。正常な細胞は,増殖率を制限する機構が備わっているので,少なくても幼児期の成長が止まった後の他の細胞が死んだところのみに新規の細胞が現れるのである。器官はこれらの方法により形や機能の統合性を保持している。固定器官の正常細胞の殆どは動くことはないことや,血液やリンパ循環に侵入することは決してなく,幾分離れた器官で定着し増殖する(転移)ことを調節機構は保証している。
それでも,転移後は,多くのがんでは最新の治療法でも治癒できないことが起こっている。もし,治療をしないとすると,転移のないがんでも元になった器官で急速に成長し腫瘍を形成するかも知れない。これらのことは器官の機能を妨げ,他の周囲の構造に障害を及ぼすかも知れない。
 調節から逃避するという,細胞に基から存在する欠陥は,核のDNAに広く分布している。言葉を替えて言えば,もし,ある種の重要な遺伝子が傷ついたり変異したりした場合,細胞はもはや正常な動きはしなくなるだろう。(Ruoslahti, 1996;Weinberg, 1996)体はいくつもの補助機能や緊急体制は持っていない。また,実際,細胞はがんになる前に複合的な変異を蓄積していることをエビデンスは示唆している。
 DNAは,いくつかの異なるプロセスで障害を受ける。少数のがんは遺伝性がある。これらのケースでの損傷したDNAは,両親から受け継がれる。他の傷害要因として,自然放射線を含む放射線やDNAを結合したり変化させる化学物質への暴露がある。これらはタバコの煙に含まれる化学物質であったり,フリーラジカルがある。後者は,体の代謝で通常生じる高い活性を持つ分子種であるが,一般的にはすばやく不活性化される。殆どのがんはウイルスが原因ではないが,子宮頸がんと肝がん(及びいくつかのまれな腫瘍)は,明らかにある種のウイルスが,感染により細胞核に及ぼす障害の一部である。(Trichopoulos et al., 1996)

野山の花 — 身近な山野草の食効・薬効 —

レンギョウ Forsythia suspensa(Thunb.) Vahl(モクセイ科 Oleaceae)

白瀧 義明(SHIRATAKI Yoshiaki)

 3月に入り,ようやく春めいてきた山里を歩いていると,民家の庭などで黄色の花を枝いっぱいに付けた灌木を見かけることがあります。これがレンギョウです。本植物は中国原産で,日本へは平安時代初期に渡来したとされ,庭などにも植えられる雌雄異株の落葉低木で,樹高は1〜3m,繁殖力は旺盛でよく繁り,半つる性の枝は湾曲して下に垂れるようにして伸び,地面に接触すると,そこからも根を出して新しい株ができます。枝は始め,竹のような節を持つのですが,枝の髄が早期に消失するため,節の部分を除いて中空になります。このことから“空の木”,レンギョウウツギ(連翹空木)という別名がつきました。この名は,本来の連翹(トモエソウ)との誤用に気付いた時期,両者を区別するのに使われたそうです。レンギョウの花は,まだ葉が芽吹く前の早春(3〜4月頃),2〜3cmの黄色い4弁の花が,多数,細い枝に密に開き,花が咲き終わる頃,今度は入れ違うかのように,緑色の葉(長さ3〜10cm,幅2〜5cmの長卵型。葉先は鋭尖で,葉縁にまばらな鋸歯がある)が対生に芽吹き,葉は秋になると濃緑色,黄緑色,紫色と変色し,最後に落葉し,実った果実は生薬として用いられます。

解説 機能性物質の養魚用飼料への添加効果−2.タウリン

酒本 秀一(SAKAMOTO Shuichi),山本 眞司(YAMAMOTO Shinji),村田 修(MURATA Osamu)

 タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)は含硫アミノ酸の一種で,1827年に雄牛の胆汁中に見出された。タウリンの生理作用は各方面から研究され,抗痙攣作用,アルコール代謝促進作用,血圧低下促進作用,有機リン系農薬の解毒作用,血糖低下作用,コレステロールと胆汁酸の代謝促進作用,肝障害の軽減作用,運動負荷の耐性促進作用等様々な活性が有ることが知られている。
 タウリンはネコやヒトの幼児では必須の成分であることが早くから知られていたが,近年魚においても魚種によっては必須成分であることが報告された。
 後藤ら1)はブルーギル,ニジマス,コイ,アユ,マダイ,ブリ等の肝臓ホモジネートとタウリン前駆体をインキュベートし,タウリン前駆体からヒポタウリンとタウリンの生成量をOPA-プレラベルHPLC法で調べた。その結果,魚類のタウリン生合成能は可也の量のタウリンを体内で生合成出来るラット・マウス型,殆ど体内で生合成出来ないヒト・ネコ型,酵素の基質特異性が異なるニワトリ型等に分類出来,多様性に富んでいることを明らかにした2)。
 本報告では育成用飼料にタウリンを添加して和金成魚を飼育した結果と,タウリンを取り込ませたパン酵母でシオミズツボワムシ(以下ワムシと略記)を培養し,そのワムシを用いてマダイの種苗生産を行った結果を説明する。

デンマーク通信

デンマークのパン屋さんのケーキ

Naoko Ryde Nishioka

 今回はデンマークのパン屋さんで買えるケーキ(お菓子)について,紹介したいと思います。
 デンマーク人は,パンやケーキを家で焼く人も多く,一般家庭の多くはキッチンにオーブンを備えています。日本では,電子レンジと一体型になったオーブンが主流ですが,デンマークは電子レンジを持っていなくても,オーブンを持っているという家庭も少なくありません。パンやケーキを自宅のオーブンで焼くことは珍しくありませんが,デンマークの街のパン屋さんでも,手軽に,美味しい様々な種類のケーキを買うことができます。ちなみに,日本でケーキ(Cake)というと,通常はスポンジに生クリームやフルーツなどを飾ったものを思い浮かべますが,英語のCake(ケーキ)という言葉は,デンマーク語では,Kage(ケーぇ,と発音)となり,Kageと言った場合,日本のそれよりもやや広い意味になるようで,スポンジでなくても,丸形でなくても,甘くて焼いてあるもので,おやつに食べる美味しいものをKageという傾向があるようです。

世界の学食(1)―北京大学
School cafeteria in the world (1) - Peking University

郑 燕(ZHENG Yan),坂上 宏(SAKAGAMI Hiroshi)

 北京大学口腔医学院の学生さんとインストラクターの御一行が,日本・アジア青少年サイエンス交流事業(さくらサイエンスプラン)の支援を受け,朝日大学(11月20-23日)と明海大学(11月24-26日)に来校しました。これは日々発展を遂げている中国の活力の源泉を探る絶好の機会であると思い,私は,郑燕さんに,北京大学の学食についてお話を伺いました。

 A group of PKU School of Stomatology (PKUSS) students and instructor visited Asahi University (November 20-23, 2017) and Meikai University (November 24-26, 2017), supported by SAKURA SCIENCE Exchange Program in Science (Japan-Asia Youth Exchange Program in Science). I thought this may be a good opportunity to find the source of China's vitality, which is developing day by day, and I asked Miss Yan Zheng about school cafeterias at PKU.

解説
グルテンフリ−ベーカリー食品 その仕込みと加工 (2)

瀬口 正晴(SEGUCHI Masaharu),木村 万里子(KIMURA Mariko)

 本論文「グルテンフリ−ベーカリー食品」は,米国の穀物科学者,Jeff CasperとBill Atwellによって書かれた本(“Gluten-Free Baked Products” 2014 by AACC International, Inc. 3340 Pilot Knob Road St. Paul, Minnesota 55121, U.S.A.)の一部(”Gluten-Free Bakery Product Formulation and Processing”)を翻訳し紹介するものである。ここでは「グルテンフリ−ベーカリー食品,その仕込みと加工(2)」として,グルテンフリーパン等について述べる。