New Food Industry 2020年 3月号

原 著
植物発酵液SWの美白効果および肌健全効果

本藤 和彦(HONDOU Kazuhiko),鈴木 直子(SUZUKI Naoko),山下 慎一郎(YAMASHITA Shin-ichiro),吉田 雄介 (YOSHIDA Yusuke)
 
Effects of Liquid of Fermented Plant Extract SW on skin whitening and the maintenance of skin soundness
Authors: Kazuhiko Hondou 1*, Naoko Suzuki 2, Shin-ichiro Yamashita 2, Yusuke Yoshida 3
Affiliated institutions:
1 Yagumo Kousan Co., Ltd.
5F F&T Bldg., 2-19-6 Shimo-meguro, Meguro-ku, Tokyo 153-0064, Japan.
2 ORTHOMEDICO Inc.
2F Sumitomo Fudosan Korakuen Bldg., 1-4-1, Koishikawa, Bunkyo-ku, Tokyo, 112-0002, Japan.
3 ACEL,Inc.
SIC-2 2611 Sagamihara Incubation Center, 5-4-30 Nishi-hashimoto, Midori-ku, Sagamihara-shi, Kanagawa 252-0131, Japan.
 
Key Words: fermented plant extract, skin whitening, skin soundness, antioxidant effect, mitochondria
 
Objective: To assess the effect of liquid of fermented plant extract SW (LFPE-SW), which is produced from various fermented fruits and vegetables and contains low molecular weight collagen, on skin whitening and the maintenance of skin soundness.

Methods: To evaluate skin whitening effects of LFPE-SW, melanin synthesis in melanocyte and inhibition rate of tyrosinase activity by LFPE-SW were measured. To evaluate the maintenance of skin soundness, the following fibroblast analyses were carried out after exposure to LFPE-SW: total number of viable cells, number of mitochondria and production of type I collagen. Moreover, the antistress effects of LFPE-SW were evaluated by assessing skin dryness, oxidation, ultraviolet (UV) light and gene expression of growth factors in epidermal cells.
Results: The application of LFPE-SW led to a significant decrease in melanin synthesis in melanocytes and significant inhibition of tyrosinase activity. In fibroblasts, exposure to LFPE-SW resulted in enhancement of mitochondrial activity, promotion of antisenescence and increased synthesis of type I collagen. In epidermal cells, LFPE-SW exhibited antistress effects, including reducing dryness, oxidation and UV and promoting the gene expression of epidermal growth factor and fibroblast growth factor-2.

Conclusions: We conclude that LFPE-SW has skin whitening effects and contributes to the maintenance of skin soundness. In addition, LFPE-SW may have antistress effects and facilitate skin repair.

 
抄録

目的:本研究では,様々な果実や野菜を混合して発酵させた植物発酵液SW(低分子コラーゲン含有)(以下,植物発酵液SWとする)の美白効果および肌健全効果を評価した。

方法:美白効果については,メラノサイトを用いて植物発酵液SW添加時のメラニン産生量を測定した。また,チロシナーゼ活性阻害率を測定した。肌健全効果については,線維芽細胞を用いて植物発酵液SW添加時の生細胞数,ミトコンドリア量,I型コラーゲン産生量を測定した。表皮細胞を用いて植物発酵液SWの乾燥,酸化,紫外線に対するストレス保護作用,成長因子遺伝子発現量を測定した。

結果:植物発酵液SWの処理により,メラノサイトではメラニン産生量が有意に減少した。また,チロシナーゼ阻害作用が有意に認められた。線維芽細胞においては,ミトコンドリア活性の増加が認められた。さらに,抗老化作用およびI型コラーゲンの産生が亢進した。表皮細胞では,乾燥,酸化,紫外線に対してストレス保護作用を示すことが確認され,EGFFGF-2の遺伝子発現が促進された。

結論:植物発酵液SWは美白作用,肌・真皮層の健全化をもたらす可能性が考えられた。加えて,皮膚におけるストレス防御および修復に寄与する可能性が示された。
 

解 説
フレイルとその予防としての栄養管理について

窪田 倭(KUBOTA Sunao)

我が国の平均寿命は,2016年で男性は80.98歳,女性は87.14歳と報告されている1)。総人口は12,618万人で,そのうち65歳以上の人口は3,591万人で,総人口の28.5%を,70歳以上の人口が2,447万人で19.4%を占めており,それぞれ過去最多・最高を更新した2)。この傾向は今後も継続すると推定され,高齢者人口は2042年には,3,935万人とピークに達するものの高齢化率は低下せず,2060年には38.1%に達すると推計されている3)このように人口の高齢化が進む中で,自立した日常生活が送れない要支援・要介護に陥る可能性の高い高齢者の増加が危惧されている。現に介護保険制度が導入された2000年以降,要支援・要介護認定者数は右肩上がりに増加しており,2016年は約605万人である3)。そのうち,75歳以上の高齢者の認定者数は約86%を占めている3)。それに伴い介護費用も増加しており,2000年の3.6兆円から2016年には10.4兆円に達している4)。国民総医療費約44兆円の23%を占めており,高齢者の介護にかかわる社会的負担増も懸念されている。
 平均寿命の延伸により我が国は世界有数の長寿大国になったが,健康上の問題で日常生活に支障のないいわゆる健康寿命は,男性72.14歳,女性は74.79歳である1)。平均寿命と比較すると,男性は8.84年,女性は12.35年の差があり,この期間に医療や介護が必要となる。人生最後の約10年間が要介護の寝たきりの状態にあることを意味しており,健康寿命の延伸が我が国の重要な課題とされている。
 高齢者の要支援・要介護に移行する大きな要因は,これまで脳卒中,心疾患,糖尿病などの生活習慣病であったが,最近では,高齢よるフレイル(衰弱),ロコモティブシンドローム,さらに認知症が主な原因とされている5)。フレイルについては次項以下に詳述するが,フレイルは自立できる状態から要介護へと至る中間状態を指す。要介護に至るまでに運動機能,認知機能,生活機能,社会参加などの低下が基盤にあり,要介護者の多くがフレイルを経由する。しかし,適切な介入により自立できる健康な状態に戻りうる可能性を持っているのが,フレイルの特徴である。適切な介入は,従来の医療に見られた薬剤投与によるものが主ではなく,栄養管理,運動療法,精神・心理療法さらに口腔ケア療法など多面的な介入により,フレイルの状態から自立できる状態への移行が,可能であることが明らかになっている。そこで,本稿においてフレイルついて概説し,フレイル予防としての栄養管理について述べる。
 
 

特別寄稿
新型コロナウイルス感染症に対する最新知見と有効な漢方薬

肖 黎(Li Xiao)

 201912月から,中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症は猛威を振るい,21世紀の大疫と言っても過言ではない,中国をはじめとする世界中に甚大な被害を及ぼした。現時点(2020213日)で中国の感染者数6万人弱(中国以外の感染者が500人未満),死者が1000人超(中国以外の死者が1人),200211月~20037月に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者数8096人と死者数774人を超えた。日本でも感染者数が世界二位の200人超に上った。特にクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で起こった集団感染者数が218人も確認され,深刻な事態になった。
 新型コロナウイルス感染症が発症以来,中国,アメリカ,ドイツ等各国の研究グループが数十報の論文を発表し,中国の国家衛生健康委が5回にわたって診療ガイドラインを改訂した。新型コロナウイルス感染症対して西洋医学では有効な治療薬がない。それに対して,中国の臨床現場では漢方医学による治療が良好な効果を示すことが観察された。作者の同級生瀋承玲氏が責任編集者として勤めている中国の大手出版社中国中医薬出版社は早々に「新型コロナウイルス肺炎漢方医学診療ハンドブック」を出版した。本総説では新型コロナウイルス感染症に対する最新知見,及び中国の臨床現場で用いた漢方医学による治療方法について説明する。
 

研究解説
クロレラエキスが豆腐味噌漬に与える影響

蒲池 加寿子(KAMACHI Kazuko)

目的と背景
 クロレラは,コレステロール低下作用1),血圧低下作用2),解毒作用3, 4),生体防御機能調節作用5, 6),緑黄色野菜代替作用などの生理作用が認められ,健康に良いとして半世紀以上も愛用されている健康食品である。
 一方,一般食品としてのクロレラは,クロレラエキスの乳酸菌に対する増殖促進作用7)を利用して発酵乳製品に用いられたことにはじまり,その後クロレラエキスの食品の味を整える作用が明らかとなり,クロレラ粉末は葉緑素が高いことを利用して緑の色付けに用途が広がった。現在では,クロレラ粉末は「着色料」として,クロレラエキスは「調味料・製造用剤」として食品添加物リストに収載され一般食品にも広く使われている。
 当社クロレラ工業㈱では,一般食品向としてクロレラ粉末をさらに緑の発色と利便性を高めるために微粉末化した「商品名:クロレラマイクロパウダー」があり,現在の健康志向にマッチした着色料として菓子類やパン,麺類,緑茶など幅広く使用されている。また最近では多種栄養素を補給できるジャパニーズスーパーフードとして着目されベジタリアンやヴィーガンレストランでも使用されるようになった。クロレラから熱水抽出されたクロレラエキスは塩もしくは砂糖で保存性を持たせた「商品名:フレボタイド(塩液),フレボタイド(糖液)」があり,パンや麺,肉類や菓子,飲料など多様な食品の品質改良・味覚向上剤として広く使用されている。
 味噌は,日本の伝統的な食品の一つであり大豆や米,麦等の穀物に,塩と麹を加えて発酵させて作る発酵食品で日本人の食生活に欠かせない調味料である。長年の食経験から「医者いらず」と例えられるほどの健康増進効果は,多くの研究が進められ発酵熟成の過程で生理的ないくつもの機能性成分が生成されることが明らかとなり,様々な健康効果があることが立証されている。また,近年,世界の長寿国である日本の「和食」がブームとなり日常的に摂取する大豆食品が着目されているが,その中でも吸収の良いアグリコン型イソフラボン(ダイゼインなど)を割合的に多く含むとして味噌や醤油などの発酵食品が注目を集めている。豆腐のような未発酵大豆食品に含まれる大豆イソフラボンのほとんどは吸収されにくい配糖体で存在するが,味噌や醤油は発酵熟成過程に麹菌由来の酵素によって分解され吸収されやすいアグリコン型となりその食品の抗酸化性が増すことが報告8)されている。
 味噌漬けは,味噌の塩分や残存する酵素などの働きを利用して作る肉や魚,野菜などの古くから伝わる伝統的な保存食品であり,それぞれの地方の気候や食習慣などに合わせた特色のあるものが存在している。
 

連載 解説
新解説 グルテンフリー食品への米の利用(1

瀬口 正晴 (SEGUCHI Masaharu),竹内 美貴 (TAKEUCHI Miki),中村 智英子 (NAKAMURA Chieko)

 米は人々の食生活にとって最も重要な食品の1つであり,歴史上,最も普及した収穫穀物の1つである(全栽培土壌の9%)。事実,他の収穫物に比べ,より多くの人々の食物であり,今日まで米は世界の人々の2/3,ほぼ25億人の食物として支えてきた。しかし,国によって米は食品への寄与の仕方が多種多様であり,加工されるタイプも実にいろいろである。米は主に白米として消費されるが,この10数年間は,その成分として含む数十の食品がマーケットに現れている。米はOryza sativaOryza glaberrimaの異なった2種の品種が栽培されているが,その他に約22種の野生種がある。Oryza sativaはアジアの熱帯湿地に原生していたが,現在では世界中で栽培されている。一方,Oryza glaberrimaはこの3500年間,西アフリカで栽培されてきた。
 米は世界の全穀物生産の29%に達し,小麦,コーンの生産と比較される。栽培は発展途上国に集中し,主には東部と中部アジア周縁が主で,そこでは全世界生産の91%を占める(FAOSTAT, 2007)(図4.1)。中国(30%)は世界の最大の米生産国で,インド(21%),インドネシア(9%),バングラデッシュ(6%)と続く。アジア,アメリカ,アフリカの残った地域では,各々全世界の37%5%3%の米生産をしている。米と米ベースの製品で人が利用する量は国によって違っているが,殆ど米生産量に対応している。僅かな例外を除いて,実際には米生産のすべては生産者の国内で消費される。毎日の食事の最大消費はミャンマーで見られ,795g/一人当たりである。アジアでの米の平均食事消費量は285g/一人当たりで,先進国の消費量一人当たり米44gを上回る。今日の3大米消費モデルがある(Infocomm, 2007);アジアモデルは平均年消費量一人当たり80kg以上;亜熱帯,発展途上国モデルは30-60kgの間;西欧国モデルは10kg以下の消費である。この10年間,米消費量は発展途上国で次第に低下し,この傾向は新しい画期的な米ベースの食品の開発研究を促すものである。明らかに2000年には400以上の米を含む新しい製品がマーケットに現れ(Wilkinson and Champagne, 2004),所謂,米消費増加のためにデザインされた新しい先鞭の結果である。
 

製品解説
α-オリゴ糖(α-シクロデキストリン)によるアレルギー疾患の改善効果

近本 啓太(CHIKAMOTO Keita),古根 隆広(FURUNE Takahiro),寺尾 啓二(TERAO Keiji)

 アレルギー疾患とは,ホコリやハウスダスト,花粉などのアレルゲンの刺激が引き金となり起こる疾患で,生体内でアレルゲンに対し過剰な免疫反応を示すことで,皮膚炎や鼻炎など様々な症状が引き起こされる疾患である。 平成23年リウマチ・アレルギー対策委員会報告書によると,日本全人口の2人に1人が何らかのアレルギー症状を抱えている1)。
 近年,人々の腸内細菌への関心は高まってきており,2018年度では整腸作用をもつ特定保健用食品で乳酸菌食品は年間3468億円,オリゴ糖は118.4億円規模と非常に大きな市場となっている2)。さらに,腸内細菌叢は様々な疾患の発症と関わっているとされており,近年の研究では,腸内細菌叢の改善がアレルギー性疾患の回復につながることが分かってきている。
 α-オリゴ糖(物質名:α-シクロデキストリン)はオリゴ糖の一つであり,高い水溶性および腸内細菌による発酵性を有する3)。α-オリゴ糖の摂取は腸内細菌叢の乱れを改善する作用を有しており,様々な疾患への改善効果が期待される。本稿では,腸内細菌叢とアレルギー性疾患との関連を含め,α-オリゴ摂取によるアレルギー性疾患改善作用について紹介する。
 

トマト種子エキスおよび含有サポニンの皮膚細胞外マトリックスに及ぼす影響

竹田 翔伍(TAKEDA Shogo)

 美容において,皮膚のしわ・たるみは見た目に顕著に現れることから,30代以降の肌の悩みでは常に上位に挙げられている。今日の化粧品や機能性食品市場においても,しわ・たるみ予防あるいは改善を謳った商品が多数見受けられており,肌老化に悩む消費者の多さを反映しているといえる。皮膚は外側から表皮層,真皮層で構成されており,このうち肌のハリや弾力を担うのは主に真皮層である。真皮層は主に線維芽細胞と細胞外マトリックス(extracellular matrix)で構成されており,特に細胞外マトリックスは肌の弾力に大きく影響を及ぼすコラーゲンやエラスチンの繊維で構成されているため,細胞外マトリックスの構成異常はしわ・たるみの大きな原因となる。したがって,皮膚の細胞外マトリックスを正常に保つことは,肌のコンディションを正常に保つうえで重要であるといえる。
 著者らは,サポニンを含有するトマト種子の抽出物に着目し,美容素材として細胞外マトリックスに対する機能性についての研究を行い,201810月に機能性原料「トマト種子エキス」として上市している。本稿では,皮膚の細胞外マトリックスに関わる因子とその働きについて概説するとともに,トマト種子エキスの機能性として見出された細胞外マトリックスに及ぼす作用について紹介する。
 

連載 野山の花 身近な山野草の食効・薬効

フキPetasites japonicus (Siebold et Zucc.) Maxim. subsp. japonicus
キク科:Compositae APG体系:Asteraceae)
白瀧 義明(SHIRATAKI Yoshiaki

春まだ浅い林の中,小さな赤い実をつけた常緑の小低木を見かけます。ヤブコウジ(藪柑子)は別名を十両(ジュウリョウ)ともいい,北海道(奥尻島),本州,四国,九州,国外では朝鮮半島,中国大陸,台湾に分布します。冬に赤い果実をつけ美しいので栽培もされます。草のように見えますが,実は木本で細く長い匍匐茎があり,斜上する茎は,高さは1030cmになります。茎の上部と若い花序には短い粒状の毛が生え,茎の2節あたりに深緑色で光沢があり,縁に細かい鋸歯のある613cmの長楕円形または狭楕円形の葉を34枚輪生します。
 

デンマーク通信

デンマークのFlødeboller
Naoko Ryde Nishioka

 Flødeboller(フルーボラ)は,Flødeがホイップクリームで,bollerがブレッドロール,バンを意味するので,生クリームパンというような意味をもつ言葉です。実際のFlødebollerは,卵の白身と砂糖がクリーム状になったものをマジパンの土台にのせて,丸い形にしてチョコレートでコーティングしてあるものが普通ですが,土台がマジパンではなくナッツでできているものや,中のクリームにフルーツのフレーバーがあったり,チョコレートのコーティングの上にココナッツの粉をまぶしてあるものなど,バリエーションは様々です。通常はダークチョコレートでコーティングされているため,見かけは真っ黒な巨大なチョコレートのように見えますが,手に取ると軽く,中身がチョコレートではなく,泡立ててある白いクリームであることがわかります。大きさは,5センチくらいの高さのものが多いですが,高級メーカーなどのFlødebollerは小さく上品に小ぶりです。
  

Chinese Medicinal Food 中国医食レポート
Chinese yam for medicine and food
中国ヤムの医療および食材としての応用

 
Haixia Shi1 and Hiroshi Sakagami

 Chinese yam (Rhizoma Dioscoreae) : Dioscorea Rhizoma is the root of Dioscorea opposita Thunb. which is distributed into North Korea, Japan and China 1). Kou Zongshuang of the Song Dynasty wrote in "The meaning of the grass": "Yam, whose real name is Dioscorea, was renamed Yam because of avoiding the taboo by emperor Yingzong of Song Dynasty (Shu) and emperor Daizong of Tang Dynasty (Yu)." Yam is a kind of twining herbaceous liana, which grows in the bush or weeds along the stream and road, or under the forest of hillside and valley. Its tubers are long and cylindrical, and grow vertically, with stems usually purplish red, right-handed and glabrous, simple leaves, alternate in lower part of stem, opposites above middle. Male inflorescences are spikes, 2-8 cm in length, nearly erect, and are inserted in the axils of leaves. Capsules are not reflexed, while seeds are born in the middle of each central axis. Yam flowers from June to September and makes fruits from July to November 2).
 

連載 漢方の効能
細胞傷害性物質の除去およびティートリー精油の配合によるマスティック薬効の増大の試み

両角 旦(MOROZUMI Akira),渡辺 秀司(WATANABE Shuji),浜田 信城(HAMADA Nobushiro),鈴木 光雄(SUZUKI Mitsuo),遠山 歳三 (TOYAMA Toshizo),佐々木 悠(SASAKI Haruka),鈴木直美(SUZUKI Naomi),坂上 宏(SAKAGAMI Hiroshi)
 
Abstract
 By removing the cytotoxic substance in the mastic resin, the specific activity of antibacterial, antitumor and anti-herpesvirus potential was increased, and the inhibitory activity against drug metabolizing enzyme CYP3A was reduced. Removal of cytotoxic substances will contribute to the efficient expression of biological activity and improve the safety of mastic. We have developed a dentifrice that contains mastic resin and tea tree (an insoluble oil extracted from the leaves of Australian trees). We present here the clinical case report with this dentifrice.

要旨
 マスティック樹脂に含まれる細胞傷害性物質を除去することにより,抗菌活性,口腔扁平上皮癌細胞に対する選択毒性,抗ヘルペスウイルス活性の比活性が上昇し,薬物代謝酵素に対する阻害活性が緩和した。細胞傷害性物質の除去は,生物活性の効率的な発現と安全性の向上に寄与した。我々は,マスティック樹脂とティートリー(オーストラリア産の木の葉から抽出した不溶性のオイル)を配合した歯磨剤を開発した。今回,その症例を報告する。
 

Importance of international communication skills
~ Experience and overview of a Mexican student in academic exchange at Meikai University

Ángel Paulino-González, Hiroshi Sakagami, René García-Contreras, Yosuke Iijima and Masahiko Kobayashi
 
The world is currently in a fast interconnection that promotes the approach between cultures, countries, industries and universities. Japan and Mexico have a very close friendship that has become stronger in recent years in several fields. According to official reports, about 5,000 Japanese live in Mexico, 2,500 in the Bajio region and approximately 800 in Leon city, where the ENES University is located. In this region, many elementary and high schools include in their academic programs the learning of the Japanese language for their students, and many young people are so excited to learn it. Currently, Japanese citizens that live in Mexico have improved the economy of this region, and the contact and cultural interaction makes many young people of Mexico have a great curiosity, interest and respect for Japanese culture so it is a model for the Mexican people and they have the dream to visit there.